トマト在住の青年による執筆活動

短編の小説を書いていきます。不定期・自己ベスト更新です。たまーに自分勝手な記事も書きます。

2015-06-29から1日間の記事一覧

短編№2 ロッカー番号二十番の神様①

砂煙が舞うトラックの上を、千秋は全速力で走っていた。肺と心臓から聞こえる悲痛な叫びを無視して、スピードを落とさず、白いラインが描くカーブを曲がっていく。 「四分過ぎたぞー!」 ゴール横に仁王立ちする体育教師の大山田から、野太い声で檄が飛ぶ。 …